今回は海外通販サイトの利用時にかかる手数料について解説します。
お得にお買い物ができるメリットがありますが、日本国内のお買い物では発生しない費用がかかります。その費用を含めてもお得にお買い物できることに変わりありませんが、あらかじめ正しく理解しておくことで、より安心してお買い物ができると思います。
個人輸入とは
海外の通販サイトは日本語をはじめとした多言語化が年々進んでいます。
今や遠く離れた国の商品を、日本の通販と同じ感覚で気軽にお買い物ができるようになりました。
ただし国内でのお買い物と決定的な違いがひとつだけあります。
それは海外通販サイトでお買い物すると、それは輸入品になることです。
輸入品になると何が起きるのか、それは日本国内に持ち込む際に税関で手数料が発生します。
その手数料が関税、消費税、税関手数料の3つです。
関税という言葉は知っていても、詳しい税率などは海外通販を利用していないと、ご存知ない方も多いと思います。
消費税は国内のお買い物と同じ税率ではありますが、課税対象の金額が小売価格よりも若干ですが低くくなります。
海外通販で関税は避けて通れないものですが、あまり難しく考える必要はありません。
なぜならSSENSE(エッセンス)、MATCHESFASHION(マッチズファッション)をはじめとする一部の大手海外通販サイトでは、関税、消費税があらかじめ購入金額に含まれているため、日本の通販サイトと同じ要領でお買い物することができます。
また関税が別の場合は商品受取時に代引きの要領で支払うか、後日郵送されてくる請求書を使って支払うだけです。
そこまで難しいものではありませんが、あらかじめ仕組みをある程度理解しておくことで、より安心してお買い物を楽しむことができると思います。ここでは専門的な説明は省き、個人でのお買い物で最低限把握しておくべき内容について説明します。
海外通販にかかる費用を理解する
- 海外通販のお買い物にかかる費用総額 = 購入した商品の販売価格 + 送料 + 関税(販売価格の6割 x 税率) + 消費税(販売価格の6割 x 税率) + 税関手数料(1個の荷物につき200円)
※送料無料の場合は送料に費用は発生しません
これが海外通販で発生する費用の計算式です。
関税と消費税のところが少し複雑そうに見えますね。
まずはじめに、関税と消費税の課税対象は購入価格の全額ではありません。
購入価格のうち6割の金額に対して税率がかかります。
つまりは消費税だけで見れば、日本国内のお買い物より4割お得という見方もできますね。
関税にかかる税率は商品の種類によって変動します(例えば、ニット類、ダウン類など)。ファッションのお買い物に限ると概ね10%前後の税率になります。ただし革靴だけは税率が高くなります。革靴は課税対象の30%または4,800円、どちらか高い方が関税として課税されます。
しかし海外通販は関税、消費税、税関手数料が必ず発生するわけではありません。
- 購入した商品価格が日本円で16,666円以下の場合は免除される
※ただし商品が革製の靴、カバン等の場合は、16,666円以下でも免除の対象外になります
これは1万円以下の商品は免税になるという仕組みが適用されるためです。
課税対象は商品価格のうち6割ですから、16,666円までは1万円未満に収まり、免税の対象に入るということです。
ただし、赤字での注釈にもある通り革製の靴、カバンなど一部は免税対象外となりますので、購入価格に関わらず関税等の手数料が課税されます。
詳しい物品ごとの税率は以下のページにある「実行関税率表」から確認することができます。
※ファッションに該当する項目は主に表内の「第8部 皮革及び毛皮並びにこれらの製品、動物用装着具並びに旅行用具、ハンドバッグその他これらに類する容器並びに腸の製品」、「第11部 紡織用繊維及びその製品」です。
関税等手数料の支払い方法
海外通販における手数料の支払い方法は主に2つです。
(1) 荷物受取時に宅配業者に現金で支払う
(2) 後日郵送される請求書をコンビニエンスストアや銀行窓口から現金で支払う
海外通販における代表的な運送業者はDHL(ディーエイチエル)とFedEx(フェデックス)ですが、DHLは荷物受取時の支払い、FedEXは請求書を後日郵送されることが多いです。
海外通販で返品する場合の関税等の手数料について
関税が商品代金に含まれない後払いのショップで返品する場合に、関税等手数料の払い戻しを受けるにはご自身で税関窓口に行く必要があります。
また関税等の払い戻しを受けるには、返品する商品を税関に持ち込み、検査を受ける必要がありますので、返送を進める前に必ず済ませましょう。
払い戻しにはインボイスなどの証明書も必要になるため、商品と一緒に添付されていた書類はすべて持って行くことをおすすめします。
繰り返しになりますが、購入代金に関税等の手数料が含まれるショップの場合は、関税などの手数料も含めて返金まとめて返金されるので、自分で税関窓口へ出向く必要はありません。
税関窓口は普段なかなか行き慣れない場所ですし、住宅地から離れていることが多いので面倒な方は関税込みのショップでお買い物しましょう。
なお関税の払い戻しに関する詳しい情報は以下のページにある「実行関税率表」から確認することができます。
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